手、肘で取り扱う疾患はバラエティに富んでおり、大きく分けて「外傷(けが)」と「変性疾患(年齢的変化など)」があります。
外傷治療における重要な点は、損傷部位の正確な診断はもちろんのこと、手術が必要か否かの判断、手術となった場合は、可能な限りの解剖学的整復と強固な初期固定、それに続く早期運動にあります。
雪や氷で転倒する人の多くは、手首の骨折、「橈骨遠位端骨折(とうこつえんいたんこっせつ )」です。橈骨は、前腕にある2本の骨のうちの親指側の方で、その端の骨折です。10数年前は手術と言っても簡単なワイヤーとギプスにより治療しておりましたが、ロッキングプレートの登場により大きく進化し、術後の早期可動域訓練が可能となりました。基本的には許容範囲を超えた骨折部のズレがある場合が手術の適応ですが、許容範囲内のズレでも早期復職などを理由にその適応を広げることもあります。
手、肘の変性疾患の主な症状には、痛い、指がしびれる、動きが悪いなどがあります。指、手は、下肢骨と異なり体重がかからないので華奢な骨、関節で構成されていますが、反面小さな骨と関節が組み合わさり繊細な動きを可能にしています。またミリ以下のものでも識別できる繊細な感覚臓器でもあります。手を使うことは人間の特権でもあると言えますが、でもそれを使いすぎるとこの決して大きくないこの範囲にトラブルがおきます。
日常外来で良く目にする疾患としては、「腱鞘炎(バネ指)」や「手根管症候群」があります。どちらも安静のみで軽快するものから、手術を要する重度のものまで様々です。
当院では手外科に習熟した医師と手厚いリハビリテーションスタッフが協力し治療を進めていきます。また検査の結果、首の疾患や関節リウマチなど他の分野の疾患であったということも珍しくありません。その際は、その専門医と連携しサポートしていきます。
「手が痛い、しびれるけどどの科にかかればいいのだろう」まず当院にご相談ください。
出張医
恩田 和範
出張医
金城 綾美
症状 | 疑われる疾患※詳しくは各疾患名をクリックしてください |
---|---|
手首に強い痛みがあり、短時間のうちに腫れる | 橈骨遠位端骨折 |