
当院の岡村医師が日本でいち早く1992年に北海道に導入した内視鏡を使用した手術で、創が小さく術後の回復も早いなどメリットが多く、高齢者でも負担が少ない手術方法です。
関節鏡下手術は4~5ヵ所ほどの孔から内視鏡や手術器具を挿入し、断裂した腱をつなげる術式です。(※図1)
「アンカー」という糸つきビスを利用し、骨にアンカーを差し込み、そのアンカーについている糸を断裂した腱に通し上腕骨にしっかりと縫合します。手術中に使うアンカーは、直径約5mmのプラスチック製 または 生体内で吸収される素材(PLLA)で一生抜く必要はありません。(※図2)
最近では、より強固な腱固定のため、従来1列または2列であったアンカーを3列にして腱板縫合を行うTriple-row修復を行っています。(※図3)使用するアンカーの数(1~6個)は、断裂の大きさによって変わります。
また、腱板修復と同時に、修復した腱板がこすれないように肩峰にできた骨の出っ張り(骨棘)も関節鏡で切除します。(※図4)
| 麻酔 | 全身麻酔 |
|---|---|
| 手術時間 | 30分~60分 |
| 創 | 1cm程度の孔を4〜5箇所 |
| 入院期間 | 通常9日間 ※入院期間が短くご心配な場合は、後方支援病院をご紹介致しますのでご安心下さい。 |
| 費用 | 年齢・収入により異なります。こちらをご覧ください。 |
内視鏡を使わずに、皮膚を大きく切り肩を開いて行う一般的な手術は、正常な筋肉をはがして行うため、腱板断裂の治療なのに、健康で何の問題もない筋肉組織まで傷つけてしまうことになり、身体的な負担が大きく、術後の装具固定期間も長く、リハビリにも時間がかかります。
当院で行っている関節鏡下手術では、1cm程度の小さな孔を4~5ヵ所あけるだけなので、健康な部分の侵襲も最小限で済みますし、術後ほとんど創は目立ちません。(※図5)
術後の回復も早く、手術翌日からリハビリを行い、装具による固定(※図6)も2~3週間で、入院期間も短くて済みます。
当院では、保存治療でも改善しないために手術を行う症例に対してはすべて関節鏡下手術を実施しています。
これまでの症例で最高齢は94歳です。このような高齢でも負担が少ないため、治療が可能です。
手術創

肩の安静のために術後に装具固定をします。

手術の翌日からリハビリを開始し、3~4ヵ月(長い場合6ヵ月)行います。
はじめは毎日、その後隔日、そして週1日、と回数は減っていきます。
下記に記載されております「手術後から治療終了までの流れ」および「日常生活・社会復帰の目途」についてはあくまで目安です。特にスポーツや仕事等の社会復帰については、患者様の症状により個人差がありますので、必ず医師に相談の上行って下さい。
| 1日目(手術翌日) | リハビリ開始 |
|---|---|
| 手術7日目(入院9日目) | 装具の一部(脇まくら)除去し退院 |
| 手術14日目 | 装具完全除去 |
| 手術後1ヵ月 | 日常生活制限なし |
| 手術後4〜6ヵ月 | 治療終了 |
| 車の運転 | 手術後3~4週間から可能 |
| 家事 | 手術後1ヵ月から可能 |
| 仕事の復帰 |
|
| 軽いスポーツ | 手術後2~3ヵ月から可能(完全復帰は4~6ヵ月要す) |